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試作
製造業において「試作」は、開発を進めていく上で必要な作業の一つです。
通常の試作作業は、実際にモノを作る必要があるためコストや時間、手間がかかります。
しかし3Dプリンターを用いた試作では、3Dデータ上でシミュレーションができるため、実際にモノを作る必要がありません。
そのためコストや時間、手間を大幅に抑えることが可能です。
製造業で具体的に活用されている分野は、次の3つがあります。
医療分野
航空宇宙分野
自動車業界
最終製品
製造業における従来の販売プロセスは、大量生産によってコストを抑えるという手法が取られていました。
しかし、3Dプリンターを使って最終製品を直接製造することが可能となったため、製造プロセスの短縮など、少量生産でもコスト削減が可能です。
その結果、現在3Dプリンターを使って最終製品を作る製造メーカーが増加しつつあります。
例えば、アメリカの航空機エンジンメーカー「GEアビエーション」は、エンジンに搭載する燃焼ノズルを3Dプリンターを用いて製造しています。
型
量産品の原型を作る際に用いる「型」は、従来は手作業で製造されてきました。そのため、人手が必要であり人件費などのコストがかかってしまいます。
そこで、3Dデータを基に製造可能な3Dプリンターを活用することで、コスト削減を図りながら型を制作可能です。
最終製品の形状に応じて型を設計するため、手作業では時間がかかりますが、3Dプリンターを利用することで時間の短縮にもつながります。
したがって、小ロット量産やリードタイム短縮などのメリットが得られる3Dプリンターを用いた製造は、型の製造に適しています。
治工具
治工具とは、加工や組み立てを補助するために使われる工具のこと。3Dプリンターを使用することで、短時間で高精度の工具を製造できます。
3Dプリンターで作製した治工具には、次のメリットが挙げられます。
3Dデータに修正を加えるだけで、治工具の形状を改善可能
治工具の軽量化を図れる
材料の切削工程が少なく、短時間で制作できる
治工具を販売するのではなく、自社の生産作業を効率化させるために使用する場合、小ロット生産が可能な3Dプリンターが適した製造方法です。
建築・建築模型
一般的に建築業界において、建築模型は主に壁や屋根といった面材・棒材を組み合わせて制作されます。
しかし、実際に材料を使用するため長い制作時間がかかってしまい、現在は3Dデータを自在に設計し、3Dプリンターで素早く出力する方法に注目が集まっています。
三次元モデルとして可視化できるうえ、3Dデータを修正するだけで簡単に設計変更が可能です。
さらに面材や棒材を使用することなく、3Dプリンターで出力するため、コストも削減できます。
ジュエリー
ジュエリーはこれまで手作業で作られてきましたが、近年では3Dプリンターが用いられるようになりました。
作り方は、まず3Dデータと3Dプリンターを用いてジュエリーの原型を制作。この原型に金属を流し込むことで、指輪やネックレスなどの完成品まで仕上げます。
3Dデータを用いてシミュレーションを繰り返せたり、試作作業もコストがかからなかったりと、メリットが大きいため3Dプリンターを使って製造されるケースが増えました。
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サポート材は、3Dプリンターでものづくりする上でモデルを支える役割を担います。
飛行機のモデルを作る場合に、機体の羽は宙に浮いており、このような箇所を再現するためには支えが必要です。支えがなければ、せり出した羽の部分が固化する前に崩れてしまいます。
このようなトラブルを防止して、美しいモデルを作るためにもサポート材の仕組みについて学んでおきましょう。
サポート材を使う目的と必要性
サポート材を使う目的は(1)造形物の型崩れを防止する(2)造形物の反りを抑えることです。
(1)造形物の型崩れを防止する
サポート材は造形物の型崩れを防止してくれます。例えば、飛行機の羽など宙に浮く箇所のあるモデルをつくる場合、重さで羽が崩れてしまうこともあるでしょう。重力に耐え切れず、羽が落ちてしまう問題はサポート材でモデルを支えることで解決できます。
(2)造形物の反りを抑える
3Dプリンターの材料は温度によって、膨張や収縮を引き起こします。例えば、ノズルから蓄層された樹脂は急激に冷やされ、液体から固体に状態変化するときに造形物が反れてしまうのです。このような反りを防止するためにサポート材を使用します。
3Dプリンターの造形プロセス
3Dプリンターは押出ノズルから材料を出力して、積み上げてモデルを作っていきます。
[仕組み]
サポート材で土台をつくる
土台の上にモデルを積み上げる
モデルが固まるまで待つ
固まったら、モデルに付着しているサポート材を取り除く
押出ノズルの本数別の造形方法
ノズルからモデルとサポート材が出力されるものだと説明しましたが、3Dプリンターの機種によりノズルの本数が異なります。ノズルの本数により、モデルの造形方法が変わることを理解しておきましょう。
押出ノズル1本
必然的にモデルとサポート材が同じ材料になります。そのため、モデルとサポート材が密着しやすいです。モデルからサポートが上手く取り除けないと苦労してしまうかもしれません。
このような場合は、カッターやペンチなど工具を使用して取り除いてください。モデルに傷を付けたり、破損したりしないように細心の注意を払いましょう。
押出ノズル2本
片方から造形物、もう片方からサポート材が出力できます。このような仕組みにより、別々の材料が利用できることが大きな特徴です。水で溶けるものや手で簡単に剥がせるサポート材を使用できます。
そのため、複雑な構造の造形物を出力したい場合や特殊なサポート材を使用したい場合は、押出ノズル2本が搭載されている3Dプリンターを購入てみてください。
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既製品を使わず独自開発が容易になる
製造現場にロボットアームを導入する場合、大半のケースでは既製品を導入します。技術を持たないというよりは、「ロボットアームを製作する設備を整えるコストがかかる」というのが、製造現場での実情です。
そうした製造現場に3Dプリンターがあれば、特別な設備を整えなくてもロボットアームの部品製作に取り組むことができ、既製品を購入せずともロボットアームの独自開発が容易になります。ロボットアーム導入にかかるコストを大幅に削減できる可能性もあるでしょう。
カスタマイズされたハンドで精細な作業が可能になる
製造現場におけるロボットアームは、モノを「つかむ・はなす・はける」というのが基本的な動作です。仕組みはシンプルなのですが、どのようなモノを対象とするかによって、先端(ハンド)の形を変えなければいけません。
既製品の中にニーズを満たすようなハンドがない場合、3Dプリンターで独自に作ることをお勧めします。カスタマイズされたハンドにより、精細な作業が可能になる上に、ロボットアームの導入コストを削減できます。
製造現場の自動化に貢献できる
3Dプリンターを使ってさまざまなロボットアームを製造現場に導入すれば、大幅な自動化が期待できます。製造工程の自動化により、スタッフはより重要な作業に集中できるようになり、最終的には不良率の改善などに貢献します。
ロボット以外にも治具製作に最適
製造現場における3Dプリンターの活用方法は、ロボットアーム製作に限りません。たとえば、製造工程において部品を固定するための治具製作にも使えます。
製造工程における治具は部品を傷つけないために樹脂素材で作られているものが多く、3Dプリンターなら、多彩な樹脂素材を使ってニーズを満たす治具製作が可能です。
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金属3Dプリンターではどのような製品が作れる?
金属3Dプリンターは、複雑な形状でも造形しやすいため、航空機エンジン部品をはじめとして、従来の加工方法では生産が難しい製品でも作製可能です。
またCADデータを設計すれば、複雑な形状でも造形できるので、ユーザーごとにカスタマイズが必要な人工骨や入れ歯にも適しています。
さらに、強度と軽量性が両立する部品を設計したり、製品の一体化により性能を向上させたりする使い方も可能です。
一方で、新製品の形状確認やモックアップ(模型)など、金属材料でなくとも問題ない用途であれば、樹脂3Dプリンターでも対応できます。
樹脂3Dプリンターは、金属3Dプリンターに比べて小型の装置や安い価格モデルが多いため、導入ハードルは低いことが特徴です。
低コストで試作したい方は、樹脂3Dプリンターの導入も検討すると良いでしょう。
金属3Dプリンターと切削加工の使い分け方は?
マシニングセンターやNC旋盤などを用いる切削加工は、加工精度に優れることが特徴です。そのため製造できる形状であれば、切削加工を使用しましょう。
しかし製品形状が複雑である場合、刃物を入れられないため加工が難しいケースもあります。このほか、切削中に切粉が発火しやすい「チタン」や、溶けた金属が刃物に付着しやすい「ステンレス」などの難削材は、切削加工が困難です。
もし製品が複雑形状で生産できない場合や、難削材を加工する場合は金属3Dプリンターを使用すると良いでしょう。
また切削プロセスが多くなる製品の場合、金属3Dプリンターを使うことで製造プロセスを短縮し、短時間で生産できます。
このほか材料ロスを防ぎたい場合も、金属3Dプリンターを使うと良いでしょう。切削加工では、発生した切粉を廃棄する分の材料ロスが生じます。
金属3Dプリンターでは必要分のみ材料を使用するため、無駄な原料消費を抑えられ、歩留まり向上につながります。
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産業用ロボットが動くためには、プログラムが必要です。動き方を設定するティーチングは、ロボットの機械そのものに動作を設定するのではなく、搭載されているOSにプログラムを書き込みます。
PCやスマートフォンといった一般的な電子機器にもそれぞれ最適なOSが搭載されており、産業用ロボットが採用しているのが、ROSです。代表的なOSのMicrosoft Windowsは『集中管理型』の処理システムですが、ROSは『分散処理』システムを採用しており、産業用ロボットと相性がよいとされています。
集中管理型のシステムでは、メインプロセッサがすべての情報処理と命令を行います。システム構築は簡単ですが、多くの情報を高速かつ連続で処理しなければならない場合、処理が追いつかず、動作遅延やシステム停止を招く可能性があります。
産業用ロボットには多くのアクチュエータやセンサーが搭載されています。常に変動するアームの座標やセンサーからの情報を絶えず取得し、最適な動作をすばやく命令できなければ、作業を安定して実行できません。
分散処理型は、複数のプロセッサが情報処理と命令を行うシステムです。システム構築が集中管理型よりも難しく、メンテナンスの手間もかかるものの、処理スピードや安定した動作が見込めます。ロボットのアームや関節、センサーなどに分散して設置されたプロセッサが、それぞれ担当しているプログラムを実行するだけなので、産業用ロボットの安定した運用が可能です。
また、ROSのライブラリには世界中で開発されたプログラムが公開されていたり、C++やPythonといった複数の言語に対応していたりするなど、ROSには産業用ロボットシステムの開発環境が整っているのです。
『ノード』がプログラムを実行する。ROSの構成要素
ROSの大きな特徴である分散処理。ROSでは分散処理がどのように行われているのか、プログラムの基本的な構成要素とあわせて、簡単にご説明します。
ROSのプログラム『ノード』
ノードとは、一般的なコンピュータの『プログラム』を指します。コマンドと言い換えることも可能です。ノードは独立しているメモリ内でプログラムを実行しており、ノード同士が情報のやり取りを行うことで、ロボットの制御を行います。
関連する複数のノードをまとめたものが『パッケージ』です。一連の動作を実行するためのノードをパッケージとしてまとめることで、管理が簡単になります。ROSライブラリには、すでに開発された汎用性の高いノードやパッケージが配布されており、システム開発者はこれを自由に活用できるのです。
通信回路の役割を担う『トピック』と、情報を表す『メッセージ』
ノード同士が情報をやり取りするための回路(データパス)のような役割を担うのが『トピック』です。トピックを介して送られる情報は『メッセージ』と呼ばれており、ノードはトピックを通じてメッセージをやり取りすることで、プログラムを実行します。
ノードを管理する役割の『マスター』
『マスター』はノード同士が情報のやり取りをする際に、お互いのノードやトピックを識別する仕組みです。パッケージはノードのまとまりの名称でしかありませんが、マスターはそれぞれのノードを管理するシステムのような役割を担っています。
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